解体業の解体新書 水撒き編

久しぶりの更新です。
今回は今までの中でも一番大きな現場でした。
マンションだと思うのですけど本当にデカイ。
その一番上の階の解体に入らせて頂けましたのでそれを記事にしたいと思います!

しかし私はただの一般人。
ユンボの免許もなければ監督できるキャリアや知識もございません。
というわけで前半のお仕事は水撒きでした。
お花に水撒くわけではありませんのでガチめの高圧噴射機で撒水します。

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高圧噴射器

こんなのです。
かなり強い圧力で水を噴射するため気を抜くとのけ反ってしまうほどです。
これを使って埃やその他の小さなゴミが空気中に舞わないように水を撒くのです。

コンクリートが砕けたり木が折れたりしたときに空気中にはたくさんの塵や埃や舞います。
もちろん従業員が吸ってしまわない為にでもありますが、近隣の方々への配慮の意味もあります。

洗濯物を干していたり、空気の換気の為に窓を開けているご家庭の近所で水撒きをせずに解体をするとどうなるでしょうか?
考えたくもないですよね。

そういった意味でも現場側の配慮として行われている重要なお仕事です。
(ちなみに法的には定められていないみたいですが解体法?みたいな現場の決まりごとには記載されているそうです。ややこしいですね。)

仕事内容としてはユンボで壊したり砕いたりしたコンクリートや地面を噴射機で濡らしていきます。
手作業で木屑や解体したゴミを分けたり集めたりもするのでそういった面で私はほどほどに湿らすように散布していました。
これも現場によってどんどん散水する人もいれば水を節約して使う人等様々ですので現場の指示に従ってください。
タイミングを見て粉塵が舞わないように水を撒くだけなのでそこまで難しくはありません。

少し周り見る余裕もあったのですが、見ているとユンボというのはやはりセンスが問われるみたいですね。
ただ壊すのではなく画像のように瓦礫を砕きながらこの中にある鉄筋や鉄骨などを分別しながら後で捨てやすいように纏めるというのも必要みたいです。

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ユンボで鉄くずをまとめていきます

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邪魔にならないように隅に置く



画像にはユンボで纏められた鉄屑があると思います。
これらの鉄くずは通常コンクリートの中にあるのでコンクリートを綺麗に砕き剥ぎながら鉄の部分を露出させてあとはユンボで挟んだり叩いたりしてまとめていきます。

これ以外と考えながらやらないと時間食ってしまう作業ですよね。


途中からは水撒きを中断して一階に木屑や鉄屑を落として分別して一ヶ所に集める作業を30分程度やってまた再度30分程度水撒きして休憩となりました。
だいたい12時ぐらいだったと思います。

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くず毎にまとめて邪魔にならない場所に置く

そこから一時間程の昼休憩を挟み作業開始です。

ここからもまた水を撒きながら分別して集める作業です。
話がちょっと逸れますが、基本的に免許とか資格がない一般作業員ではこのルーティンとなっていきます。
当然昇給は高くは望めませんので長くこの仕事を続けて行く場合には勉強も併用した方がいいでしょう。

働き手を多く募集しているこの業界ではあるのですが仕事が少なくなった時には当然ながら何もスキルの無い方はお仕事が無くなります。
あるにはあるでしょうが給料も低いままの肉体を使う仕事となります。

ユンボ等の重機の免許や資格、監督としてのスキル等を手に入れれば仕事があるかぎりは貴重な人材として重宝されますのでぜひとも働きながらスキルアップを目指してみてはいかがでしょうか?

例えばこんな感じでバーナーで鉄筋を焼き切る仕事ももらえるようになります。

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バーナーで鉄筋を焼き切っています


2時間程の作業を終え小休憩を挟み、また作業開始です。

ここからも水撒きと瓦礫の分別です。
木屑、鉄屑、プラスチック等の分別を重機でも行いますが手作業でも行います。

そんなこんなでこんな感じに片付きます。

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ユンボによって綺麗にまとめられたくず


まぁほぼ重機の力で手作業でやった分は本当に整えるぐらいですね。

後は次回の為に反対側の山を作ります。
大きなコンクリート片と小さな砂みたいになったコンクリートを簡単に分けて山を作ります。
そこまでで今回のお仕事は終了です。


画像では分かりづらいかもしれませんが綺麗に大きな岩みたいなコンクリートと砂利みたいなコンクリートで分けられます。

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手前に大きなコンクリート奥が砂利っぽいコンクリート


今回はガラ(瓦礫)をトラックに積む作業はなかったのでそのまま直帰できました。(17時ぐらい)
もし処理場へ寄るのであればプラス一時間から二時間ぐらいだと思います。

今回で3回目となりましたがいかがでしたでしょうか?
解体業の新人の大体のお仕事を少しでも理解を深めて頂けたり興味を持って頂ければ幸いです。
その他気になる点や、働いてみたい、こんなことを記事でやってみて欲しいというご要望がございましたらお気軽にお問い合わせください。
ご拝読頂きありがとうございました。